紫蘇の葉は日常よく使われる漢方薬の要になるものなのですよ
今日は患者さんから紫蘇の苗木を頂いたので、紫蘇について書きたいと思います。
紫蘇には大きく2つの種類があります。
青じそと赤じそです。
青じそはスーパーで大葉としていつも売られていますが、赤じそは梅干しの特有の赤色の色付けに用いられるので、梅干しをつける時期だけスーパーで見かけると思います。
ちなみに、青じそと大葉のちがいわかりますか?
答えは青じそは植物名で大葉は食用の際の商品名です。
紫蘇は実際には葉っぱの部分以外にも花やつぼみの部分も食用で使われます。(ちょっと高級な和食屋さんだと、お刺身に添えてあります)
このつぼみや花の部分と区別するため、紫蘇の葉っぱの部位という意味で大葉になったようです。
ではでは本題に入ります。
紫蘇の中でも青じそでなく、赤じそ(赤紫蘇)は漢方薬の一部なのをご存じですか?
赤紫蘇の葉っぱの事を漢方では蘇葉(そよう)といいます。
これは大事な生薬で、日常よく使う漢方薬の中にも含まれているのです。
代表的な漢方薬は半夏厚朴湯です。
半夏厚朴湯はヒステリー球(自覚症状ではのどに球がつっかえたような感じなのにレントゲンをとっても何もないといわれるような症状:これは主にメンタルが原因と考えらえます)に使われる代表的な漢方薬です。
つまり、半夏厚朴湯はメンタルに少し問題がある時に使われたりするのですが、そのメンタルを改善するのに紫蘇の香りが大事だったりするのです。
欧米ではアロマセラピーが盛んですが、漢方にもアロマセラピー的な働きの漢方薬があって、その大事な要の部分が紫蘇の葉なのです。
ちなみに、紫蘇の名前の由来ですが、良く知られているものとしては、昔の人がカニを食べて食中毒を起こして死にそうになった時、紫の草(紫蘇のこと)を食べさせたら蘇った(よみがえった)ことから、紫のよみがえる草ということでこの紫蘇という名前になったといわれています。